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【DX海外事例紹介】製造現場の効率化

本稿では製造業界の2つの企業を取り上げ、現場の効率化を通して生産性やコスト削減をかなえたDX事例を紹介します。以前に「製造業界でのDXの始め方」も紹介しておりますので、合わせてお読みいただければと思います。

目次

事例1:オペレーターのタスク管理

まずご紹介するのは建設機器製造の世界最大手企業「キャタピラー」です。キャタピラーは製造現場のオペレーション管理をデジタル化し、生産性の向上に成功しました。

課題:非効率で不正確なタスク管理

製造現場は、監督者とオペレーターで構成されています。監督者は日々オペレーターに仕事を割り振り、評価を行い、また長期スケジュールを管理します。オペレーターはタスクを確認して遂行し、1日の終わりには成果を監督者に報告します。
以前はこれらが全て手作業で行われていたため、時間がかかり、正確性にも欠けていました。

ソリューション:タスク管理・追跡を自動化

製造現場におけるタスク管理の自動化に取り組みました。例えば監督者がボタン1つ押すだけで、各オペレーターのモバイルアプリにタスクが表示されます。こうしてジョブカードを割り当てるという手間のかかる手作業を削減できます。またタスク完了時にオペレーターがアプリのボタンを押すだけでダッシュボードに反映されるため、手作業でシートに記入して報告する必要がなくなります。したがって監督者による評価もスムーズで正確になります。

成果

・正確で効率的な製造プロセスの実現
・生産効率20%向上

監督者がタスクを振り分ける。ジョブカードをオペレーターに手渡しする。オペレーターがタスク完了をシートに記入して監督に報告する――。この複雑なプロセスが、両者ともにボタン1つ押せば完了するようになりました。ペーパーレス化によってファイリング作業も削減されました。こうしてプロセスを簡素化することで、タスク管理にかける時間とミスがなくなり、なんと20%もの生産効率向上に成功しました。

事例2:製造工程の自動追跡

2つ目に紹介するシカゲンという企業は、水処理用の化学品を製造しています。シカゲンはデジタル化を通して資材の移動や製造機械のパフォーマンスにおけるリアルデータを収集し、生産性の効率化や品質の向上まで達成しました。

課題:データ不足

シカゲンの工場でも、製造工程のデータを手作業で入力していました。入力作業の非効率性にとどまらず、リアルタイムのデータがないために、生産効率の測定やダウンタイムの特定も行うことができませんでした。

ソリューション:工程を自動追跡

資材の移動や製造機械のパフォーマンスを追跡、測定できるIoTアプリケーションを導入しました。
具体的にはIoTデバイスを機械に装着して、データを自動取得します。オペレーターはモバイルアプリを通じて工場外からもデータを確認できるため、異常への迅速な介入ができるようになります。また監督者はダッシュボードを使用し、オペレーターの労働効率や機械のパフォーマンスを即座に確認できます。

成果

・生産性向上
・人件費・生産コストを30%削減
・費用対効果の高い機械メンテナンス
・品質の向上

製造工程におけるデータ管理を自動化することで多くの手作業を削減し、生産性向上やコスト削減に成功しました。またリアルタイムのデータを活用して機械のメンテナンスサイクルの改善や、エラーを特定して品質向上につなげました。

担当者の声

デジタル化の成功要因は、IT担当者と製造現場を担当する監督者やオペレーターの連携だったと言います。例えば初期段階には、システムの目標や搭載機能について話し合いが行われました。こうしてリアルタイムのデータを自動的に収集するだけでなく、労働効率も測定し、生産品質とパフォーマンスの向上をかなえるべくデザインが行われることになりました。また開発中も段階的に現場担当者が携わることで、現場での使いやすさを実現しました。

まとめ

このように、製造現場において人や機械の管理を自動化することで生産性を向上できます。それは、製造業の企業にとって全体利益率にも直結します。また正確なリアルタイムのデータを活用すれば、さらなる課題の特定、プロセス改善も目指すことができるでしょう。
製造現場を見直し、DXを検討してみてはいかがでしょうか。

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